小説 夢だと思ってください、二 頭の上にある灯りが、暁を受け入れて消えた。彼女は立ち上がり、目を細めて陽を見つめた。そして彼女の意志で一歩を踏み出した。彼女はいつも終わりを思って足を踏み出すが、残念ながら今日の一歩も、終わりのそれで... 2022.06.13 小説
小説 夢だと思ってください、一 灯りが見えた気がした。赤レンガの続く細い道、曲がり角になっている薄暗がりの向こうに。彼女はもう一度フードを深く被りなおし、足を早めた。もうこれ以上、”この”氷に道をはばまれる気はなかった。この、頭の中... 2022.05.25 小説