エッセイ

エッセイ

第四十八候 水始涸(みずはじめてかるる)

ーーーーー第四十八候 水始涸(みずはじめてかるる)10月3日〜10月7日頃 黄金色の穂波たなびく水田から水を引く時期ーーーーー 10月のこの頃、真鴨や軽鴨といった馴染み深い鴨だけでなく、鈴鴨や川秋沙(...
エッセイ

第四十五候 玄鳥去(つばめさる)

ーーーーー第四十五候 玄鳥去(つばめさる)9月18日〜9月22日頃 燕が南に渡る時期ーーーーー この夏巣立った燕たちが南方への長い旅に出るこの時節に、思索の射程を延ばすことについて考えている。 木作り...
エッセイ

第四十二候 禾乃登(こくものすなわちみのる)

ーーーーー第四十二候 禾乃登(こくものすなわちみのる)9月2日〜9月7日頃 稲の実る時期ーーーーー 晩夏の風、百舌、再会に着想した詩、3首。   風薙ぎに草葉も陰も目を細め穂波を眺みついつしか月待ち ...
エッセイ

第四十一候 天地始粛(てんちはじめてさむし)

ーーーーー第四十一候 天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日〜9月1日頃 秋の気配を僅かに感じられる時期ーーーーー 天地始粛(てんちはじめてさむし)。静粛の粛には、静まる、弱まるという語義があるそ...
エッセイ

第四十候 綿柎開(わたのはなしべひらく)

ーーーーー第四十候 綿柎開(わたのはなしべひらく)8月23日〜8月27日頃 綿の実が弾け、ふわふわとした綿花をつける時期ーーーーー 今年はじめて、京都五山送り火の点火を見た。小さな赤い灯が滔々(とうと...
エッセイ

第三十八候 寒蝉鳴(ひぐらしなく)

ーーーーー第三十八候 寒蝉鳴(ひぐらしなく)8月13日〜8月17日頃 蜩の鳴く時期ーーーーー ともがらと互いの幸を祈り合う真夏の陽高い昼ひなか 西村二架 蝉の寿命は短い。 短い? それでは私たちはどう...
エッセイ

第三十七候 涼風至(すずかぜいたる)

ーーーーー第三十七候 涼風至(すずかぜいたる)8月8日〜8月12日頃 夏の間に、秋の風がわずかに顔を覗かせる時期ーーーーー 夜影涼し立秋なりて雲見やる僅か感ずる行き合いの空 西村二架 立秋を過ぎた。ま...
エッセイ

第三十五候 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)

ーーーーー第三十五候 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)7月29日〜8月2日頃 土が湿り気を帯び、蒸し暑さが増す時期ーーーーー 夏はその生命の溌剌(はつらつ)さの中に、どこか死を匂わせる、と誰かが言...
エッセイ

第三十四候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)

ーーーーー第三十四候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)7月23日〜7月28日頃 桐が花を結ぶ時期ーーーーー 大きな蝉の声で目が覚めた。 昔から、意図的でない大きな音が苦手で、車や電車の音が近くで聞...
エッセイ

第三十三候 鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

ーーーーー第三十三候 鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)7月17日〜7月22日頃 鷹の子が飛び方を学ぶ時期ーーーーー 暑い。暑くて、外に出ると体力気力が失くなっていく。太陽の強さに、いつもより日月(...
タイトルとURLをコピーしました