二十四節気 七十二候
12月17日〜12月21日頃
第六十三候 鱖魚群(さけのうおむらがる)
鮭が群れをなして川を上る時期
鮭は一生の大半を海で過ごすが、産卵のときだけ、自分の生まれた川へ戻ってくる。
私も川へ戻るときがあるのだろうか。
都会という海に出た頭で、ぼんやりとそんなことを考える。
「狭い水槽に閉じこめられた魚は互いを傷つけ合うが、広い海では魚はそんなことをしない」とさかなくんが言っていたことを思い出す。
魚でも生きづらいことがあるのなら、人間にはよほどだろう。
思うのは、生まれた川はなにも、狭い水槽でなくてもいい。
狭い水槽に生まれたからといって、そこに帰らずともいい。
自分が帰りたい場所を生まれた川にすればいい。
(仲冬、大雪・末候、第六十三候 鱖魚群(さけのうおむらがる))
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